工場でのラベル印刷か倉庫での貼り替えか:それぞれの実質コストを比較する
ほぼすべての輸入業者は、貨物が到着した後になってラベル表示のコストに気づきます。これは本来防げるコストであり、荷下ろしの段階ではなく、見積もりの段階で防ぐものです。
規格が求めていること
メキシコ公式規格「NOM-050-SCFI-2004」は、同国内で販売される輸入製品に対し、商業情報をスペイン語を主として表示することを義務付けています。対象となるのは、製品の品名または一般名称、数量または内容量、輸入者の情報と所在地、原産国、ならびに該当する場合の警告表示や使用上の注意です。
中南米の他国でも、名称こそ異なるものの同様の法規制が設けられています。基本原則はどれも同じです。消費者が購入するものを自国の言語で読めなければならず、その法的責任を負うのは製造元ではなく輸入者です。
2つの対応方法
1つ目は、仕向地の倉庫で貼り替える方法です。貨物は英語ラベルのまま、あるいはラベル無しの状態で届き、自社倉庫で作業員が1点ずつ粘着シールを手作業で貼り付けます。これが標準的な方法ですが、そうは見えなくても、2つのうちコストが高いのはこちらです。
2つ目は、中国の工場であらかじめ正しい表示を印刷しておく方法です。OPP袋やカラー化粧箱、あるいは個装シールの段階で、輸入者の法人名や登記住所をスペイン語で印刷した状態で出荷されるため、貨物は荷下ろしの時点で販売できる状態になっています。
なぜ貼り替えは計算以上に高くつくのか
目に見える直接のコストは人件費です。20,000 点の製品にシールを貼る作業がこれにあたります。見えないコストは時間です。売れるはずの製品が倉庫で眠ったまま販売機会を逃すだけでなく、ラベル資材代や、シールが斜めに貼られたり剥がれたりして不良・ロスとなる製品の割合も加算されます。
さらに、実際に起きるまで金銭換算されないリスクがあります。法定の商業表示がないまま納品され、量販店などの小売先が入荷検品を行った場合、貨物全体が受領拒否される恐れがあります。工場出荷時に正規のラベルが印刷されていれば、このようなトラブルはそもそも発生しません。
当社での対応方針
当社では、中国の製造ラインでスペイン語ラベルを直接印刷します。お客様から法人名、登記住所、印刷を希望される場合は納税者番号(メキシコ向けRFC)、および規制アドバイザーが使用している品名の一般名称をご連絡いただければ、パッケージ仕様に応じてOPP袋、カラー化粧箱、またはライン上でのシール貼付にて反映します。
工場で印刷する場合の製品1点あたりの追加コストは、現地倉庫で手作業貼り替えを行う費用と比べればわずかです。肝心なのは、最初の見積もり時にその旨をお伝えいただくことです。サンプル承認後にパッケージの印刷データを変更すると時間がかかりますし、新規金型を伴うプロジェクトは全体で50 営業日を要します。
印刷データを送る前に決めておくべきこと
正確な製品の一般名称(これを決定するのは当社ではなく、お客様側の規制アドバイザーや通関業者です)、表示したい内容量の単位表記、そして所在地を省略せずに記載するか略記にするかの3点です。たった3項目のデータですが、ここを誤るとパッケージ全体の再印刷を余儀なくされます。
また、同じ製品を中南米の複数カ国へ出荷する場合は、最初の段階でお知らせください。市場ごとに別々のパッケージを用意するのではなく、共通デザインのパッケージに国別の個別シールを組み合わせることで、対応できるケースが多いためです。